わたつみ友の会

先ず始めに、昨年の3月11日に発生した東日本大震災から一年が過ぎて尚、避難生活を強いられている多くの人達に謹んでお見舞い申し上げると共に、犠牲になられた方々に改めて衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。

春本番を思わせるような天候に恵まれた４月１５日、満員の聴衆を迎えて、世界中を感動させた先の震災での自制心を失わず、秩序を重んじ淡々と行動する日本人の振る舞いの源泉は何処に在るのかを究明すべく、呉善花先生に講演を頂戴し、休憩を挟んで行われたフレッシュ・コンサートでは、その爽やかで溌剌とした学生諸君の弦楽八重奏でのクラシックの名曲の数々は、寛いだ雰囲気の中、満員の聴衆を魅了して講演会を終了いたしました。

演題 ：「日本の受身力－日本の再生を信じて－」
拓殖大学国際学部教授 呉 善 花 ( おそんふぁ) 先生

呉善花先生には「日本の受身力－日本の再生を信じてー」と題して講演を頂戴いたしました。先ず日本と韓国、中国との習 慣の違いを明らかにして、世界で今人気の日本の着物、もてなしの心、茶道を取り上げ、日本人の美意識について説明され、近 代主義に疲れ果てた欧米が、日本の高い精神性に関心を寄せている事を明らかにされた。

更に日本は島国であり他国から侵略されたことがないが、朝鮮半島は大陸と地続きであり侵略される歴史である事から、本質 的ものの考え方に相違があり、韓国人は全ての事象の責任をその首領や他人のせいにするが、日本人は自然災害においても 自然を恨まず、自然との調和を図り、自然からの恵みに感謝する生き方をしている事、この現代においても縄文以来の心情を連 綿と続けている稀有な国である事、今日まで世界が希求して得られずにいる安全、科学技術、平和を実現した唯一の国である 事、わびさび、もののあわれ、いさぎよさなどの繊細な美意識、高潔な精神性を高く評価し、世界が求めている日本ブランドは、 それらを実現した日本人そのものにある事を示し、この世界を救うのは日本であると明言され、どのような危害を加えられようとも、 伝道師として日本の素晴らしさを世界に伝えて行きますと、強い意思と情熱を込めて締めくくられた。

フレッシュ・コンサート（弦楽八重奏）
演奏 ： 桐朋学園大学音楽学部有志

■ 第８７回精神文化講演会を振り返って !!

呉先生は、私達日本人が「神と自然と人間」の調和を具現してきた事、それは古くて新しい真理を持つ稀有な国であり、日本人である事を明らかにされました。本会は既に会長であられた鴨志田恒世先生から、日本は天上の義を備えた国であり、今後の世界を指導する霊性（叡智）即ち高い精神性を備えている国、日本人である事をお教え戴いている所、純粋な伝統的日本の心を基盤に、真正の日本人の具現化を目指す本会の社会教育啓発活動であることから、その一端を垣間見ることの出来た講演会となりました。